桑原冷熱は、グーテンベルク製3Dプリンターの販売と造形サービスを一体で提供できる数少ない拠点として、独自の体制を整えています。
販売に加えて実際の造形まで対応している点は、導入を検討される企業様にとって信頼できる検証の場となり、日常的な部品製作のアウトソース先としてもご利用いただけます。
本ページでは、取扱い中の3機種(既存モデル2種+2025.9月発売の新機種)の特長と、射出成形に迫る高品質出力を実現するPOTICON FILAMENTをご紹介します。
導入をご検討の方も、造形サービスをご利用の方も、ご参考にしていただければ幸いです。

グーテンベルク産業用3Dプリンターの特長

グーテンベルクの3Dプリンターは、高速造形・高精度・大型対応を兼ね備え、日本製ならではの耐久性と安定性を誇ります。金属加工や樹脂加工では難しい複雑形状も、短期間かつ高精度で造形可能。試作から小ロット量産まで幅広いニーズに対応します。現場に合わせて選べる3ラインナップにより、「性能」「サイズ」「コスト」の最適バランスを実現します。

さらに、全機種に共通する特長として、造形の信頼性と運用面の安心感を備えています。
高速造形を安定して行うために欠かせないベッドレベリング(水平出し)は、造形開始時に自動で調整。オペレーターの手間を減らしつつ、確実なフィラメント定着を実現します。
また、設計から製造までを東京都蒲田の町工場で一貫して行っており、現場の声を迅速に反映。万一のトラブルにも素早く対応できる体制を整え、日本品質の信頼性をお届けしています。

取扱い機種ラインナップ

1. G-ZERO|コンパクトで高性能なデスクトップ型産業用3Dプリンター

G-ZERO

基本仕様

  • 本体寸法  :W440 × D410 × H470 mm
  • 本体重量  :26 kg
  • 造形範囲  :W250 × D200 × H200 mm
  • 対応樹脂  :POTICON PPS(RT4/4E)
           POTICON PA(NTL34M/34MB、NTL36/36B、NTU62)
           PLA、ABS、PC、ASA、PA、TPU
  • 積層ピッチ :0.05 mm 〜 0.2 mm(※ 0.4 mmノズルの場合)
  • 最高造形速度:500 mm/s

G-ZERO の特長

G-ZEROは、机の上に置ける製造工場とも言える、コンパクトなデスクトップ型産業用3Dプリンターです。省スペース設計ながら、PPSやPAといったエンジニアリングプラスチックの造形に対応し、オフィスや工場の生産ラインに容易に設置可能。治具やスモールパーツの製作機能を、現場にそのまま追加することができます。
この高い実用性を支えるのは、日本国内の町工場が培った金属加工技術で作られた高剛性切削フレームです。繰り返しの高速造形にも歪みが生じにくく、長期間にわたり高精度を維持します。さらに、信頼性の高い駆動パーツと高度な制御技術を組み合わせることで、FFF方式3Dプリンターが従来抱えていた層間結合の弱さを克服。強度面でも優れた造形品質を実現しました。
コンパクトな筐体に産業用クラスの精度と耐久性を凝縮したG-ZEROは、設計試作から現場投入可能な部品製造まで、幅広い用途に対応できる一台です。

2. G-ZERO L1|大型造形に対応した高性能産業用3Dプリンター

G-ZERO L1

基本仕様

  • 本体寸法  :W530 × D440 × H520 mm(キャビネット込:H1050 mm)
  • 本体重量  :45.5 kg(キャビネット部重量:27.5 kg、総重量:73 kg)
  • 造形範囲  :W360 × D250 × H235 mm
  • 対応樹脂  :POTICON PPS(RT4/4E)
           POTICON PA(NTL34M/34MB、NTL36/36B、NTU62)
           PLA、ABS、PC、ASA、PA、TPU
  • 積層ピッチ :0.05 mm 〜 0.2 mm(※ 0.4 mmノズルの場合)
  • 最高造形速度:700 mm/s

G-ZERO L1 の特長

G-ZERO L1は、大型モデルでありながら業界トップレベルの速度と精度を実現する3Dプリンターです。スタンダードモデルの2倍に拡大された造形エリアは、大型部品の一体造形はもちろん、複数パーツの同時出力にも対応。これにより、生産現場での活用範囲が大きく広がります。
高剛性かつ高精度に設計された各パーツにより、大型造形でも安定した出力を維持。PPSやPAなどのエンジニアリングプラスチックを安定して扱えるため、現場ニーズに直結する実用的な造形を可能にします。特に大塚化学株式会社のPOTICON FILAMENTを用いることで、従来の射出成形品に迫る強度を得ることができます。
さらに、フィラメントの品質劣化を防ぐ除湿ユニットを標準搭載。湿気による材料特性の低下を防ぎ、常に安定した環境で出力できる点も大きな安心材料です。 大型部品の造形力と高い精度、そして信頼性のある材料運用を兼ね備えたG-ZERO L1は、試作から量産治具、機能部品まで幅広い産業利用に応える一台です。

3. G-ZERO MP1(2025年9月発売)|PEEKに対応する産業用3Dプリンター

G-ZERO MP1

基本仕様

  • 本体寸法  :W440 × D410 × H470 mm
  • 本体重量  :30 kg
  • 造形範囲  :W250 × D210 × H200 mm
  • 対応樹脂  :POTICON PEEK(KT14/14B)
           POTICON PPS(RT4/4E)
           POTICON PA(NTL34M/34MB、NTL36/36B、NTU62)
  • 積層ピッチ :0.05 mm 〜 0.2 mm(※ 0.4 mmノズルの場合)
  • 最高造形速度:700 mm/s

G-ZERO MP1 の特長

G-ZERO MP1は、PEEK造形に特化したデスクトップ型産業用3Dプリンターです。従来は特殊な付帯設備を必要としたPEEK造形を、コンパクトな筐体で実現。オフィスや工場のラインにも容易に設置でき、現場での高機能部品製作を可能にします。
独自の金属フレーム構造とステンレス外装、信頼性の高い駆動パーツ、さらに高度な制御技術を組み合わせることで、PEEKの超高速・高強度・高精度造形を実現。従来課題とされてきた積層間結合の弱さを克服し、FFF方式でありながら射出成形品に迫る品質を提供します。
こうした装置性能に加えて、大塚化学株式会社のPOTICON FILAMENT(PEEKベース)を用いることで、造形の安定性と寸法精度をさらに高めることができます。加えてPPSやPAといったエンジニアリングプラスチックにも対応し、多様な産業ニーズに応えます。

POTICON FILAMENT|射出成形に迫る高品質出力を実現する高機能フィラメント

POTICONフィラメント

POTICON FILAMENTは、大塚化学が開発したチタン酸カリウム繊維複合材料「POTICON」を3Dプリンター用に最適化した高機能フィラメントです。G-ZEROシリーズとの組み合わせにより、射出成形品に匹敵する強度と寸法精度を実現します。
用途に応じて耐熱性や帯電防止性を付加することも可能で、自動車部品や精密治具など産業利用に直結する造形ニーズに応えることができます。

➡ 詳細な特性については、本ページ末尾の【カタログPDFダウンロード】よりご確認ください。

造形サービスのご案内

弊社では、3Dプリンター販売に加えて造形サービスも提供しています。試作から小ロット生産、大型部品の造形まで幅広く対応可能で、図面やデータがない場合でも現物からの再現や設計支援を行い、最適な造形方法をご提案します。
「まずは出力サービスで品質を確認してから導入を検討したい」「一部の部品だけ外注したい」といったご要望にも柔軟に対応可能です。
販売とサービスを組み合わせることで、導入前の性能検証から日常的な部品製作まで、ワンストップで安心してご利用いただけます。

なお、造形サービスは G-ZERO L1 を用いて提供しており、PEEK造形(MP1対応材料)はサービス対象外となります。PEEKでの造形をご検討の方には、販売機種としての導入をご案内しております。

お問い合わせ・カタログ

製品の詳細仕様や活用例は、以下のカタログPDFにまとめています。自由にダウンロードしてご覧ください。
(※カタログの内容は予告なく更新・変更される場合があります。あらかじめご了承ください。)